水産資源の乱獲防止、製品開発

POINT

日本の養殖業は、イワシ、サバ、アジといった安価な多獲性魚類を餌料とし、主にマダイ、ブリを生産する産業として発展して来ました。しかし現在ではイワシ、サバ、アジも乱獲による漁業資源の減少の影響により魚価が上昇傾向になりつつあります。世界の人口は2050年には98億人まで増加することが予想されています。世界の人々の安定した食料資源確保のため、養殖業の果たす役割は変化を求められています。

関連するSDGs

環境負荷低減飼料

養殖場において過剰な残餌や排せつ物は、漁場環境悪化に繋がり、魚病の蔓延、赤潮の発生を引き起こし、生産性低下の原因となります。環境負荷低減飼料の使用は、漁場の富栄養化を防ぎ、持続可能な養殖業を進める上で有効な手段の一つです。また、飼料組成の見直し、最適な原料の組み合わせにより、水産資源である魚粉・魚油に依存しない飼料の開発、普及に向けた取り組みを進めています。

配合飼料化の推進

冷凍餌料やモイストペレット給餌が主体であるクロマグロ、カンパチ養殖において、各成長段階に応じた配合飼料、また人工種苗生産用の高性能な配合飼料の製品ラインナップを取り揃えています。水産資源への影響が大きい生餌・冷凍餌料に頼らない配合飼料化の推進に取り組んでいます。