日清丸紅飼料株式会社
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2005年3月
自分の姿を豚に重ね、温度確保の重要性痛感するこの季節

日清丸紅飼料(株)畜産研究所 検査センター 矢原芳博

 “木の芽時”とはよく言ったもので、毎年この季節になると、どこかしら体調を壊しているような気がします。過去にこのコーナーに寄稿した原稿を読み返してみると必ずこの時期に自分の体調を話題にしていました。ネタが切れて苦し紛れという側面ももちろんありますが、季節の変わり目に体調を崩すのは豚に限らないことなのかもしれません。ご多分に漏れず今年も鼻かぜを引いてしまい、それが雑菌感染症を引き起こして、いわゆる複合感染状態です。現在、ニューキノロン系の抗生物質を服用している最中です。日ごろこのような感染をいかに予防するかについて書いているのに情けない限りです。

 でも1つ発見がありました。私はこのコーナーの原稿を出張先のビジネスホテルで書くことが多いのですが(今回も都内の某ホテルで書いています。)、私が泊まるような安ホテルの室内は乾燥が激しく、とくに冬〜春はその傾向を強く感じます。さらに今日のように上部気道が炎症を起こしているときは、乾燥が非常につらく、鼻の穴の奥にかけてヒリヒリと痛み、朝になると粘膜がカラカラに乾いてしまいます。ここで豚と自分の姿がぴったりと重なりました。「そうか、湿度の低い豚舎にいる豚は、このような苦しみを味わっているのか。」これが私の発見です。

 豚舎内の湿度が呼吸器症状に大きな影響を与えることは、古くから多くの教科書に書いてありますが、実際に自分の痛みとして理解した場合、湿度対策にも変化が生じるような気がします。また湿度は、舎内温度の変化とともに低下するケースが多いようで、真冬よりもむしろ日格差の大きいこれからの時期に夜間の湿度が低下してしまう傾向があるようです。最近では非常に優れた温湿度計が市販されており、数週間の舎内の温度、湿度を15分おきに自動測定できます。このようなツールを使用して、人間のいない時間帯の温度と同時に湿度についても管理することが重要です。最近は農場にお邪魔しても浮腫病等の話題が多いのですが、毎年毎年の恒例で、今年も必ず呼吸器病の増加してくる時期ですので、舎内湿度の再チェックが求められます。

 さて話題は急に変わりまして、本日私は千葉県養豚大会で豚の疾病についてお話させていただいたのですが、その大会のなかでチェックオフ活動強化についての話し合いが行われていました。現在でも千葉県では、「ナイスポークチバ推進協議会」が推進役となり、生産者220戸(加入頭数約66万頭)の規模でチェックオフ活動を行っているそうです。これらの資金は、先日のメキシコとのFTA交渉の際、日本の交渉のあと押しのための活動の資金として利用された実績もあるそうです。今回はこれを更に拡充し、千葉県でと畜する肉豚のできるだけ多くから、一定額のチェックオフを募り、これを全国に波及させ、養豚業界の発展に向けた活動の基盤にしたいとのことでした。大会のなかでは、チェックオフについて真剣な討議がなされており、これからも実現に向け話し合いを続けていくということでした。この千葉県の試みがぜひ成功しますよう、我々のような周辺の企業の人間も協力していきたいと思っています。そしてこの動きが全国に広がっていきますように願っています。

「ピッグジャーナル」(アニマル・メディア社発行)2005年3月号掲載



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